高齢のCKD患者、タンパク質制限は本当に必要?
高齢のCKD患者、タンパク質制限は本当に必要?
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軽度または中等度の慢性腎臓病(CKD)を有する高齢者におけるタンパク質摂取量と全死亡率を調査した結果、タンパク質摂取量が多いほど死亡リスクが低く、タンパク質摂取の利点が欠点を上回る可能性があることを、スウェーデン・カロリンスカ研究所の研究グループが明らかにした。
(JAMA Network Open誌2024年8月1日号掲載)
結果と結論
高齢者を対象としたこのマルチコホート研究では、総タンパク質、動物性タンパク質、植物性タンパク質の摂取量が多いほど、CKD患者の死亡リスクが低いことが示された。
CKDを有さない人では関連性がより強く、軽度または中等度のCKDを有する高齢者ではタンパク質摂取の利点が欠点を上回る可能性があることを示唆している」
<関連サイト>
高齢者 CKD のための食事療法の現状と課題
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/55/3/55_55.352/_pdf/-char/ja
・CKD は透析予備軍であり、腎保護効果を期待し、高齢患者においても、0.8 g/kg・標準体重/日を目安にたんぱく質摂取制限が推奨されている。
・しかし、高齢 CKD 患者では、食事全体量が少なくなり、摂取エネルギー量が低下、体蛋白異化により低栄養が進行する場合も散見する。
・高齢 CKD 患者においては、CKD ステージ 4~5 であっても十分な余命が見込まれる場合においてのみ、現状の BMI を維持すべき十分なエネルギー量を確保した上で、たんぱく質の摂取量を考慮する必要がある。
<コメント>
「十分な余命が見込まれる場合においてのみ」に続く「たんぱく質の摂取量を考慮する」ということは、高齢者CKDにおける「たんぱく質摂取制限」の効果を認めている、ということなのでしょうか。
高齢慢性腎臓病患者の食事療法
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/54/1/54_54.1/_pdf
高齢者 CKD 食事療法(学術記事)
サルコペニア・フレイルを合併した 保存期 CKD の食事療法の提言
https://cdn.jsn.or.jp/data/CKD20190909.pdf
高齢者CKD
https://jsn.or.jp/guideline/pdf/CKD_evidence2013/pc20.pdf
慢性腎臓病の食事療法
https://www.twmu.ac.jp/NEP/shokujiryouhou.html
慢性腎臓病(CKD) 患者さんのための 食事療法手引き
慢性腎臓病(CKD)
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